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学校の部活動指導の丸抱えはすでに「時代遅れ」!一刻も早く地域に移しましょう!!

#部活動 の扱い -- 公立と私立の違い

先日、ある先生ととある私立学校(スキマ競技強豪校)の話を聞いた。(何でもお嬢さんをその私立に通わせていたとのことで)
そこで、「やはり」というか、改めて驚いた。
例えば入試、公立学校は入学試験は学校の総力を挙げて取り組む。
全職員が分担して最後まで仕事をし、全職員が採点業務に当たる。

ところが(少なくとも話題に出ていた私立)は、入試の日であっても部活動が行われる
どうやら入試担当業務をする教員と部活をする教員は違うらしい。きっと携わっていてもわずかな仕事しかしないのだろう。
ちなみに公立(少なくとも私の住む県)は入試の日と採点業務の日は原則「登校禁止」である。
もちろん全教員(部活大好き教員含む)が採点業務にかかるので部活も禁止である。

ということは、あらゆることで部活に力を入れる私学と公立の間では、取り組みに大きな差が出るということだ。
無理もない、私学にとって「有力な」部活動はまさに看板であり、部員は学校の「社員」なのだ
だから「中間管理職」たる監督は、成績を上げるため「だけ」に血道を上げる。
特待生制度は、授業料を免除してもらうというよりは見方を変えれば「給料をもらって」高校卒の資格を取る制度である。
だから優先順位は教員・生徒共に「部活動」になるのは無理もない話である。

さて私学はこのような事情で部活に熱心になれる。勝たないと儲けが出ないからである。
しかし厄介なのはこれに触発されている公立の部活動大好き教員たちである。
上のような理由で、そもそも条件が違うのだから私立に勝とうってのは無茶な話なのだ。
にも関わらず、それをやってのけようという大バカ者が現れる。
もちろん子どもたちのためではない。自分が「俺は私立のように条件が良くなくても勝たせることが出来る」と言いたい。
要は自己満足のためである。
こういう馬鹿共は、部活をすることの教育的意義などこれっぽっちも考えていない。
単なる選手養成くらいにしか考えていない。

冒頭の立ち話をし、上のようなことをボンヤリと考えていた日の放課後、一人の生徒(部員)が私の所に来た。
部活を辞めたいのだと言ってきた。
あぁ、またか。3人目だ。
1人目は5月に早々に辞めた、2人目は「部員はいいけど(部活動大好き)顧問が嫌い」だと言ってきた。(でもこの子は辞めていないで何となく続けている)。
で、3人目。

こんなに(土日も)休みなく続けているけど、そこまでやる気はないと言ってきた。やっても週4くらいだと。
当然である。高校はそこまで部活に取り組んでいる生徒は(特に勤務校は)少ない。
彼女らの言葉を使えば、そこまで「ガチ」でやりたくないということだろう。
友達とも遊びに行けない。結局遊びに行けるのは部活の子たちだけ。
休みなき部活動は交友関係すら狭めていることに部活動大好き教員は気づくべきである。

私は辞めさせる方向で話を持っていくつもりである。もちろん突然だと上級生との関係を崩したりすると特に女子は面倒になる可能性があるので、根回しを行う予定である。

今日もわが校の部活は強豪校に練習に行っている。
その生徒はそれすら嫌だと言っていた。とにかく部活に行くのがストレスだとも言う。
こういう風に思わせてしまうのは、指導者の大きなミスであるに他ならない。
でもこうなってしまうのも無理はない。部活動は教育活動の一環でしかない
その程度の事柄に関して大学の教職課程では教えないのである。
かくして、自分の好きなスポーツ(や文化活動)が嫌いになる生徒が少なくない。
これは大変大きな問題だと思う。子どもから趣味を一つ奪うことになるからである。