お先に失礼します!勤務時間は守り、週休日はリフレッシュタイムで!

学校の部活動指導の丸抱えはすでに「時代遅れ」!一刻も早く地域に移しましょう!!

#部活動 はいつまでタダ働きを続けるのか?

平成28年1月現在、部活動に対して支払われる賃金は、平日¥0、土日祝日は3時間超(≠3時間以上)で¥3,000(地域による)である。休日に関して言えば完全に最低賃金を大きく下回る額であり、労基法違反であることは明らか。
地域別最低賃金の全国一覧参照・厚生労働省のサイト)
埼玉県は時給¥820が最低賃金である。4時間部活動をやったなら¥3,280が支払われなければならない。

さて、部活動に関してはよくOBなどが後輩のために応援(練習相手などの指導)に来てくれることがある。
多くは卒業して数年の卒業生で大学生が多いと思われる(高校の場合)。
今どきの大学生でアルバイトをしていない者は少なくないはずである。
もし、彼らに部活のコーチとして臨時であっても頼むのであれば、本来は上記のような賃金を払わねばならないだろう。
何でもタダでやってもらえると思ったら大間違いである。
(もっとも、「上手いからコーチが出来る」というのも私は違うと思う。それは何回か前の「量より質」の項をご覧ください。)

そういう意味では、杉並区立和田中学校の取り組み東京新聞web『あいまい定義に一石 杉並・和田中で部活動有料化』)は参考になるだろう。然るべき人を然るべき代金を払って指導してもらう。これが本来「教育課程外」のあるべき姿であろうと思う。
(このケースでは全員が公認指導員資格を持ち、1回¥500の指導料がかかるという。)

今、部活をしていて部費は生徒会費から出してもらっている学校が多い。
それでは足りなくて月にいくら、とか徴収しているところも多いだろう。
そのお金は何に消えているか、と言えばほとんどが消耗品のはずだ。
もし、そこからコーチに払う「然るべき」賃金も出すとなれば、おそらく消耗品は買えない。

これ以上の出費は困る!!

と選手養成を肩代わりしてくれる部活動が大好きな保護者は言い出しそうだ。しかし世の中はそんなに甘くはない。
それが本来、必要とされる額なのである。

もしその辺を明朗会計にしたいのであれば、
1.部活に頼るのではなくしっかりと指導してくれるコーチなりを見つける。
2.然るべきお金(指導料、施設費、消耗品費、etc.)を払う。
に限るのである。

これは結局、世間にいる腕のある公認スポーツ指導者の地位向上のためでもある。
しっかりそこに指導料が発生しないようであれば、指導員の地位は軽くなる。
賃金が発生すれば指導員も腕を磨き、より良い指導につながる。
必要なものに必要なお金をかける、当たり前の話である。

余談だが、もし事故が起きたとして学生だから、ボランティアだからという言い訳は通用しない。
いずれにせよ、出るところに出たら学生だろうと賠償責任を負うことになるのだ。
これを知らない指導者(=学校の教員)が意外に多い。
(だから、公認指導員は専用の保険が用意されていたりする。)
タダより高いものはないのである。
信頼するのは結構だが、安易にコーチを頼んだら怪我されて訴えられたら元も子もない。
しっかり賃金を払い、保険にも入ってもらう他ない。これがリスクマネジメントであろう。

(愚痴:だからさー、俺だって指導員なんだよ。取ろうとすれば指導料取れるんだよね~。なのに部活の手当は3千円。資格の有無は関係ないし、質も関係ないし、年齢も関係ない。もっとも強制に近いならやりたくないけどね。)